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Explicación 説明 4 (p.15)

[1] 指示詞

 それぞれ指示する名詞の数、性にあわせて語形が決まっている。
中性形は、特定の一つの名詞を指示するのではなく、文全体やいくつかの語で表現することを示す時に使う: estoこのこと、esoそのこと、aquelloあのこと
指示形容詞と中性以外の指示代名詞とではアクセント符号で区別される。
Este hotel es pequeño. Aquél es grande.
このホテルは小さい。あれは大きい。
¿Quién es aquella mujer? - Es la madre de Lucía.
あの女性は誰ですか。 ルシア(女性の名)のお母さんです。

[2] 動詞estar(状態・所在)の直説法現在

(1) 状態: A está B. でAの状態(主語の基準からの逸脱としての形容詞の属性)、動作の結果を表す。
- ¿Cómo estás? - Estoy bien, gracias. ¿Y tú? - Bien, gracias. 調子はどう?良いよ。ありがとう。君は?良いよ、ありがとう。
Está cansada. 彼女は疲れている。
- ¿Qué tal la comida? - Está muy sabrosa. 料理(食べ物)はどうですか。とても美味しいです(美味しくできている)。
(2) 所在: A está en C. でAがCにあることを示す。下線部には場所を示す語句が表現される。
¿Dónde estás? - Estoy aquí. 君はどこにいるのか。私はここにいる。
¿Dónde está el ayuntamiento? - Está cerca de la estación. 市役所はどこにありますか。駅の近くにあります。
Lucía está en la habitación. ルシアは部屋にいる。
(3) 動詞serと区別しなければならない。
Esta habitación está oscura. この部屋は暗くなっている。(普段はもっと明るい。)
Esta habitación es oscura. この部屋は暗い。(部屋の性質として暗い、すなわちいつも暗い。)
(4) 語形が似たものがあるので区別して覚える必要がある。
estás = 動詞estar直説法現在2人称単数
está = 動詞estar直説法現在3人称単数
esta = 指示形容詞女性単数形
estas = 指示形容詞女性複数形
ésta = 指示代名詞女性単数形
éstas = 指示代名詞女性複数形

[3] Hay?「〜がある/いる」(動詞haberの直説法現在3人称単数形)

(1) hay 〜 における 〜 は主語でないので 〜 が単数でも複数でも動詞hayは不変化。主語は表現されない。(hay 〜 における 〜 は、直接目的語。〜の名詞を代名詞に換えると直接目的格代名詞になる。)
(2) hayとestar
 日本語では、同じ存在を表すのに「ある」と「いる」を区別している。「*庭に犬がある。」とか「*電話がテーブルの上にいる。」と言えない。スペイン語でも区別のしかたは違うが、hayとestarは区別して使われる。
 有るか無いかを表現する時は、hayを使い、有る(いる)ことがわかっているものについて、その場所を表現する時に、estarを使う。
¿Hay un banco por aquí? - No, no hay cerca de aquí.
このあたりに銀行がありますか。いいえ、この近くにはありません。
¿Cuántos vasos hay en la mesa?  - Hay siete.
テーブルの上にいくつのグラスがありますか。七つあります。
¿Cuántas sillas hay en este comedor?  - Hay unas veinte.
この食堂にはいくつの椅子がありますか。およそ二十脚あります。
Hay un vaso en la mesa. ¡Ojo! El vaso está en la mesa.
テーブルの上にコップがある。 (注) (その)コップはテーブルの上にある。


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更新日 2007年 2月20日