1. [1] 現在進行形: 「〜している」 estar + 現在分詞
  2. [2] 間接目的格代名詞をともなう動詞
  3. [3] 関係代名詞の que と従属節を導く que
  4. [4] 現在完了 「〜した/〜したことがある」 haber + 過去分詞
  5. 新出語(本文)
  6. 新出語(説明&練習)

説明 9

[1] 現在進行形: 「〜している」 estar + 現在分詞

(1) 今現在進行している行為を表現する。

(2) 現在分詞 規則形  -ar動詞と-er/-ir動詞とでそれぞれ-ando, -iendo の語尾にする。

(3) 現在分詞 不規則形
1) 点過去で語幹母音変化する動詞
morir(死ぬ): muriendo, pedir(頼む): pidiendo, reir(笑う): riendo
2) その他の不規則形
venir(来る): viniendo, decir(言う): diciendo
3) 綴り字上注意する語形
ir(行く): yendo

(4) 現在分詞は、副詞としても用いられる。「〜しながら」

[2] 間接目的格代名詞をともなう動詞

(1) 感情、感覚の経験者を主語で表す動詞(querer, desear, preferir, tener dolor など)と、間接目的語で表す動詞(gustar, parecer, apetecer, doler など)がある。この課では、この感情、感覚の経験者を間接目的語で表す動詞を学ぶ。

(2) 「私」「あなた」「彼(女)、あなた」「私たち」「あなたたち」「彼(女)たち、あなた方」は、me, te, le, nos, os, les を動詞の直前におく。感情、感覚の対象が主語なので動詞は、これに一致させる。
Me gusta la música.  No le gustan los toros.

(3) 固有名詞や名詞は、le, les を動詞の直前におくのに加えて、前置詞 a の後につけて表される。a+(固有)名詞は、普通文頭だが、後の方でも可能。
A mis padres les gusta mucho viajar.
Les gusta mucho viajar a mis padres.

[3] 関係代名詞の que と従属節を導く que

文法用語では、関係詞に導かれる要素も従属節と言う。ここでは、関係代名詞queと接続詞que「〜ということ」を区別しつつ共通点を意識して学ぶ。

(1) 関係代名詞は、二つの文を結びつけ、一つにする働きをする。関係代名詞queは人にも物にも使われる。
El señor es el padre de Luis.
El señor está allí.
これら二つの文をel señor という共通の語を軸として一つの文にするのが関係代名詞。二つ目の文のel señor を関係代名詞 que に置き換えて(que está allí)、文全体を一つ目の文のel señor の後に入れ込むと、
El señor que está allí es el padre de Luis.
という文になる。

(2) 従属節を導くque(接続詞)は、que〜で「〜ということ」と訳せる。〜の部分には文がくる。

(3) queという語は、その後に文がきて、それを節、すなわち一段大きい文中にはめ込まれる一要素にする働きがある。
1) 形容詞としての働き (例えばaltoなどの形容詞と下線部を置き換えても文として成立する)
El señor que está allí es el padre de Luis.
Allí se puede ver el hotel que usted está buscando.
Ésta es la casa en que vivía El Greco.
2) 名詞としての働き (例えばla verdad などの名詞と下線部を置き換えても文として成立する)
María dice que no viene a la fiesta. Dicen que va a llover mañana.

(4) 時制の一致、対象指示の語の変換
主節の動詞が過去時制(点過去、線過去)の場合、que の中の現在形の動詞は、線過去になる。発話時点を基準に指示するmañana(発話した時点の次の日)のような語は、伝達する時点との関係で、別の語に変わる。
María dijo que no venía a la fiesta. Dijeron que iba a llover mañana(発話と伝達が同じ日) / hoy(発話が昨日) / el día siguiente(発話が一昨日より以前。al día siguiente のように前置詞 a を付けることが多い).

[4] 現在完了 「〜した/〜したことがある」 haber + 過去分詞

(1) 発話時点である現在との関係を意識して過去の行為を表現する。完了、過去からの継続(現在時では終わっている場合も)、経験を表す。

(2) 助動詞haberを主語に人称・数を一致させる。過去分詞の部分は語形変化しない。

(3) 過去分詞は、-ar動詞は、-ado、-er,-ir動詞は、-idoの語尾にするのが規則形

(4) ¡Ojo! 過去分詞が不規則形の動詞
ver : visto, abrir : abierto, hacer : hecho, ...

(5) 過去分詞は、形容詞としても使われる。「〜された」 形容詞として使われる場合は、-o で終わる形容詞として関係する名詞の性・数に一致させる語尾変化をする。